新派公演『鶴八鶴次郎』劇評掲載

三越劇場で公演中の新派公演『鶴八鶴次郎』(〜27日)の劇評が幾つかの新聞に掲載されました。

<安達英一・劇薬BOX>新しい酒で新派がリフレッシュ

スポーツ報知8月25日東京版
「風間の鶴次郎はヤンチャな銀ちゃん風の親近感があり、単に芸談義にとどまらず、現代の観客も納得する“生き方が下手な男”の哀感があり、久里子の気張って威厳さえ感じさせる名演技を引き出した」
So−netニュース
http://braininfocast.newswatch.co.jp/cgi-bin/sonetemkt?tid=6000450&sid=LlSedJCb0060439e304b6ba8c2f8ec580a37645bfacc365062f43ab4c400

鶴八鶴次郎(松竹)−「芸道」息づいていた時代伝える−

8月23日読売新聞東京版
「風間の演技には、ある種の軽みがあり、芸道ものにぴったり。酔って愚痴を言う場面も、愛すべき人物に仕上げた」
YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20060823et06.htm

鶴八鶴次郎(三越劇場) 鶴八の心理を丁寧に見せた波乃久里子

8月21日毎日新聞東京版夕刊
「風間は、鶴八の芸を認めていながら、口を突いて出るのはいじわるばかり、恋敵の松崎(立松昭二)にもしっとせずには置かない鶴次郎のわがままさ、愛すべき幼さを切れ味よく見せる」
MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/geinou/archive/news/2006/08/21/20060821dde018200005000c.html

劇団新派「鶴八鶴次郎」 垣間見える過去への哀感

8月19日朝日新聞東京版夕刊
「波乃の情感ある演技にもかかわらず、全体の流れが時に滞る。間と粋が、十分ではないせいだ。それでも心をとらえるのは、過去への挽歌(ばんか)ともいえる哀感が垣間見えるからだろう」
「全4幕の最後、「居酒屋」。風間が場末芸人のすさんだ風情を出す。鶴次郎と痴話げんかをした鶴八が、料亭主人(立松昭二)と結婚、引退して2年。舞台に未練を残す鶴八は復帰したがる。再びコンビを組めば、おちぶれた鶴次郎も生き返るのに、人妻となった幸せを願い、わざとけんかをして復帰させない。身を引いた後の、幕内の番頭佐平(笹野高史)との苦い酒。“明日は明日の風が吹かァ”のすてばちなせりふが響く。自分を捨ててまで相手を思いやる情けが、ジンとくる」
「風間は歯切れの良いせりふをぽんぽん言い、だだっ子のように作るせいか、前半は、新内芸人というより現代劇のテンポと雰囲気が出てしまう。落語もこなし、芸人の味を持つ俳優だが、レトロな芸道物は難しい」
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「鶴八鶴次郎」

8月17日日本経済新聞夕刊
ほれた女の幸せを願い、自ら栄光の座を捨てる男の切なさを風間が吐露するラストが泣かせる。久里子の名調子は師匠・初代八重子のそれをほうふつさせる。★★★(★★★…見応えあり)
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三越劇場「鶴八鶴次郎」 絶妙だった波乃&風間コンビ

8月16日東京新聞夕刊
波乃と風間のコンビは絶妙で、名人会での喧嘩別れから、高野山での和やかな情の交流、そして、松崎(立松昭二)が絡んで一転する決定的瞬間と、激しい感情の起伏がリアルだ。二人の間で気をもむ佐平(笹野高史)に、「私たちはだめなんだよ」と叫ぶ、鶴八の絶望的な声が印象に残る。
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